「宇宙は絶えずわれらによって変化する
誰が誰よりどうだとか
誰の仕事がどうしたとか
そんなことを言つてゐるひまがあるか」
ー宮沢賢治『農民芸術概論綱要』
「けれども、わたくしは、これらのちいさなものがたりの幾きれかが、おしまい、あなたのすきとおったほんとうのたべものになることを、どんなにねがうかわかりません。」
ー 宮沢賢治『注文の多い料理店』序
誰の仕事がどうしたとか
そんなことを言つてゐるひまがあるか」
ー宮沢賢治『農民芸術概論綱要』
「けれども、わたくしは、これらのちいさなものがたりの幾きれかが、おしまい、あなたのすきとおったほんとうのたべものになることを、どんなにねがうかわかりません。」
ー 宮沢賢治『注文の多い料理店』序
賢治の宇宙は広大で、すっぽりと包まれると嬉しさや哀しさや懐かしさで目を閉じたくなります。
どんなに乱雑で無秩序で上っ面だけのものごとや、どうしようもなく未熟な自分自身に辟易しても、賢治の言葉があるだけで気を取り直せます。
だってやっぱり世界はうつくしい場所ですし、私は日々たくさんの生き物に助けてもらって生きているのですから。
おおきな幸福のためには、まずは自分のことを。
古今東西私の好きな人たちは、みんな口を揃えて同じことを仰います。
この世での自分の役割を知るためと、それがいつかわかる日が来たらすみやかに果たしていけるように、もっと器と中身を洗練していく。未熟なりに、少なくともその努力は続けよう。
ただ炎が一寸ゆらいだ程度の現象でしか無い『私』は、元素や電氣信号の集合体で、それによってできた世界との境界線の中で、変化し続けよう。
No comments:
Post a Comment