大好きな人と会うことも。
そして 大好きな絵に会いに行くことも。
美しいものや、心をあたたかくするものは、今の魂の形を見せてくれるようです。
黒いドレスが乳白色の肌をひき立て、何か言いたげな表情でいるブロンドの女性。
私にとって初めての藤田嗣治の絵は印刷物でしたが、心を奪われました。
数年後に上野の美術館で初めて観た本物のFoujitaの絵は、恍惚。
陶器のようなマチエール、柔らかなベッドの上に躰を預ける女性の肌が、吸い込まれるように白く光っている。細やかな布の模様、呼吸が聴こえてくるくらいの艶めかしさ。こんなに美しいものを、人の手が作り出せるのかと立ちすくみ、震えた。
Leonard Foujita |
展覧会のお気に入りは色々とありますが、「パリの小学校」という絵がかわいらしく、銅版画のレプリカを購入しようかどうかすごく迷いました。
寒そうなパリの空の下、色合いがなんとなく、収容所っぽい感じもしないでも無い。
でも、子供たちがそれぞれに意志を持ってしっかりと大地に踏ん張っている感じとかが、すごくいい。校庭で、この小さな生き物たちが手脚を伸ばして、今にも飛んでいきそうに動かしている様子の、なんと美しいことか。
口元がゆるんでしまう。
私は、このあたたかく光る、小さなものたちのために生きていたいと思う。
Leonard Foujita |
そして、selfishでcold な部分のある私もいつかは誰かにとって、この絵のようにあたたかい光を放つ存在でありたいと思ったりもします。
展覧会は9月末までなので、もう一回くらいは行きたいです。
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